クーラント経路のすすぎと水抜き
機体内部を通るクーラント(冷却水)の経路をすすいだ後、残っている水を抜きます。
機体にワーク、ミリングバー、補正用治具などが取り付けられている場合は、すべて取り外してから作業を行ってください。
作業を行うタイミング
- クーラントを交換後、本機を使用する予定がないとき
- 本機を移設する前
別途用意していただくもの
- 精製水
1. クーラント廃棄の設定をする
- VPanelを表示する。
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機体設定画面を開く。
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メンテナンスタブの をクリックする。
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フロントカバーを開ける。
下図の部分を両手で持って開けてください。
- ワーク、回転軸補正用治具、ATC マガジン補正用治具を取り外す。
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次へをクリックする。
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機体の使用時期を選択し、次へをクリックする。
2. クーラントタンクを清掃する
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ボトムカバーを軽く押し、手前に倒して開ける。
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クーラントタンクを取り出す。
メモ クーラントタンクはゆっくりと動かしてください。勢いよく動かすとクーラント(冷却水)が飛び散ることがあります。注意
クーラントタンクを取り出すときは、図のようにハンドルを持つ。
引き出しの下側に指をかけると、カバーに指をぶつけてけがをすることがあります。
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クーラントタンクのふた()とかご型フィルター()を取り外す。
かご型フィルターごと持ち上げれば、ふたとかご型フィルターを一緒に取り外せます。
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付属品の清掃用トレイの中にかご型フィルターを置く。
かご型フィルター内に加工くずが多く溜まっているときやPMMAを加工したときは、かご型フィルター内にクーラントが溜まることがあります。
その場合、クーラントがかご型フィルターから流れ出るまでお待ちください。
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かご型フィルターを清掃する。
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クーラントタンクの排水キャップを取り外し、クーラントを排出する。
重要
クーラントおよび加工くずは、地域の条例に従い、適切な方法で処理してください。
むやみに下水や河川に流したり、不適切な場所に投棄したりしないでください。環境に影響を及ぼす恐れがあります。
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クーラントタンク内部を清掃する。
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クーラントタンクの排水キャップを締める。
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クーラントタンク内部に回収トレイ()を置く。
回収トレイは、穴が開いている方を手前(クーラントキャップがある方)に向け、手前に寄せて左右中央の位置に置いてください。
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クーラントタンクにかご型フィルターを取り付ける。
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クーラントタンクに精製水を入れる。
精製水は定期フラッシングに使用されます。
タンク内の水位が「MIN」の位置に達するまで精製水を入れてください。
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クーラントタンクにふたを載せる。
3. すすぎと水抜きをする
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クーラントタンクを元の位置に戻す。
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クーラントタンクを機体の奥に押し込む。
カチッという感触があるところまでクーラントタンクを押し込んでください。
メモクーラントタンクはゆっくりと動かしてください。勢いよく動かすとクーラントが飛び散ることがあります。
クーラントタンクの右側に貼ってあるラベルを、機体に貼ってあるラベルの位置に合わせます。
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ボトムカバーを閉じる。
フラッシングが開始されます。
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画面の指示に従って、クーラントタンクを空にする。
水抜きが開始されます。メモ
1. クーラント廃棄の設定をする手順7で14日以内に機体を使用するを選択した場合は、水抜きは実行されません。4. 機体内部を清掃するに進んでください。
- 画面の指示に従って、再度クーラントタンクを空にする。
4. 機体内部を清掃する
乾いた布を使って機体内部を清掃します。
機器の内側は乾拭きで清掃する。
さもないと、機器の内側の部品等が劣化して、けがをすることがあります。
フロントカバー内部のとがった部分に注意する。
フロントカバー内部にはとがった部分があります。清掃時はけがに注意してください。
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フロントカバーを開ける。
下図の部分を両手で持って開けてください。
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画面表示に従って機体内部を清掃したら、次へをクリックする。
乾いた布を使って、念入りに清掃してください。特に、下図に灰色で示しているスピンドルヘッド周辺や回転軸周辺部分は、ていねいに拭き取ってください。
水分や加工くずが付着したままだと、加工結果に影響を及ぼす可能性があります。
注意加工くずに注意。
先端のとがった加工くずが混じっていることがあります。けがに注意してください。
メモ フロントカバーの窓は傷がつきやすいため、拭き取り掃除をしないでください。- 機体内部
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- 清掃が終了したら、フロントカバーを閉じる。
- 次へをクリックする。
5. コレットを取り外す
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フロントカバーを開ける。
下図の部分を両手で持って開けてください。
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コレット交換用治具()をコレットに当てつけ、コレットタップ()を差し込む。
コレット先端の六角形とコレット交換用治具の六角形を合わせてください。
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コレットタップを上方向に軽く押し込みながら、コレット交換用治具を図の向きに回す。
コレットが自然に抜け落ちるまでコレット交換用治具を回してください。
注意コレットタップを差し込んだ状態でコレット交換用治具を回す。
コレットタップを差し込まずにコレット交換用治具を回すと、コレットが破損することがあります。
6. コレットを清掃する
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スピンドルの内径部(コレットがはまっていた部分)をテーパークリーナーで清掃する。
テーパークリーナーの先端2/3程度をスピンドルに挿入し、テーパー(傾斜部)に沿わせて上下に動かしながらスピンドル内部全周を清掃してください。
メモ テーパークリーナーは20回の清掃を目安に交換してください。 -
きれいな乾いた布でコレットの外径部を拭き取る。
テーパー部(傾斜のある部分)は強く握らないでください。変形すると、本機の故障の原因になります。
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コレット用ブラシでコレットの内径部を清掃する。
コレット内径部を磨くように、コレット用ブラシを左右に回してください。
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コレット外径のテーパー部(傾斜のある部分)()とスピンドルヘッド()の2箇所にグリースを薄く塗る。
グリースは薄く塗るだけで十分です。塗りすぎないようにしてください。
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コレット()、コレット交換用治具()、コレットタップ()を図のように組み立てて、スピンドルに差し込む。
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コレットタップを上方向に軽く押し込みながら、コレット交換用治具を図の方向に回して締めつける。
コレット交換用治具が回らなくなる位置まで、しっかりと回してください。
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コレット交換用治具()とコレットタップ()を取り外す。
7. ダミーピンを清掃する
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乾いた布でダミーピンの柄の部分()を清掃する。
ダミーピンは抜き取らずに、挿したままの状態で柄の部分だけを清掃してください。
- フロントカバーを閉じる。
- 作業完了メッセージが表示されたら、完了をクリックする。